はじめに — スティーブン・ユニバースの魅力
海外アニメにどんな印象を持ってますか?
海外アニメにどんな印象を持ってますか?
難しそう 魅力が分からない?
バカバカしそう?
何かしらの理由で敬遠してしまっている人も多いと思います。僕も子供の頃に見た「トムとジェリー」「ミュータントタートルズ」以来、ほとんど触れてきませんでした。
映画が好きなので、ディズニーやピクサーは見るし、「サウスパーク」のような大人向けのものは好きだったけれど、カートゥーンネットワークなんて、有料チャンネルということもあって、全く触れることのないジャンルでした。
ただし、このページを読んでいる方は、何らかのキッカケで、大なり小なり海外アニメ「スティーブン・ユニバース」に興味がある人だと思います。
僕はそんな人たちに、スティーブン・ユニバースを是非見て欲しいし、是非ハマって欲しいし、是非身近な人たちに広めていって欲しいと思い、この記事を書いています。
スティーブン・ユニバースとの出会い
スティーブン・ユニバースとの出会いのきっかけは、同じカートゥーン・ネットワークの「アドベンチャータイム」でした。数年前、東京MXでアドベンチャータイムが放送され、ヴィレッジバンガードでの展開や、GYAOでの無料配信とアドベンチャータイムがノリに乗っていた頃、僕もどハマりしてグッズを集めたり関連作品に手を伸ばしたりしてました。その中で出会ったのがアドベンチャータイムに参加していたクリエイターが手掛けたスティーブン・ユニバースでした。
それでも視聴環境が整っていないこともあり、最初はあまり接点のなかった僕とスティーブンですが、アドベンチャータイムの東京MXでの放送が終了し、本国でも2018年に最終シーズンとなると告知されたこともあり、何とか最後まで見たい思いでスカパーのカートゥーンネットワークに入会したことが、間接的に僕とスティーブン・ユニバースを近づけることになりました。
そんな中で僕がスティーブン・ユニバースのことを『なんだかこれは違うぞ…』と意識し始めたのは、「ミスター・グレッグ」というエピソードを偶然見たことからでした。エミー賞を受賞した名エピソードなんですが、そんなことは全く知らない状態で見始めたのです。
話は、臨時収入を得た主人公スティーブンの父親グレッグとスティーブンが旅行に行こうと話し合う場面から始まり、スティーブンがジェムの姉であるパールを連れて行こうと提案するんですが、このパールは父グレッグとは仲が悪く距離を置いているんです。
そんなことでトラブルの予感から始まるんですが、なんとこの話、全編ミュージカルなんですね。冒頭のお金の使い道をどうしようか、からラストまでの15分間のエピソードにて、ほぼ全てのやりとりが歌で語られます。
こんな感じです。(英語版ですみません! 日本語版ではちゃんと吹き替えられてますよ!)
Steven Universe | Don't Cost Anything - Sing Along | Cartoon Network
話としては、仲の悪い親類(?)と子供という結構デリケートで繊細な関係性を描いているんですが、全然暗さを感じさせない、爽やかで楽しいエピソードになってるんです。
しかもオリジナルの歌がどれも素晴らしく、ぜひパールの”It’s over, isn’t it?”は本編で確かめて欲しいです。
こんなアニメ見たことないな、と思いました。
スティーブン・ユニバースの魅力
スティーブンユニバースの魅力は、こういった人間的なテーマに対する、作者の明確な捉え方と、その描き方にあると思います。
この作品は極めてヒューマンな問題を、結構そのまま描写するのですが、あくまで事実として描くだけで、ことさらに強調したりしない。
扱われる問題は愛や信頼といったものから、嫉妬や怒りといったものまで幅広いんですが、素晴らしいのは、そういった関係や感情に善し悪しを付けないところなんです。
描き方も前述の「ミスターグレッグ」のように歌や音楽を使ったりして深刻な風には見せない。そういう問題が15分とか30分のエピソードで瞬く間に解決したりするカタストロフを安易に用いない。
行間や、劇中の時間の変化によって、ゆっくりと、しかし必ず、それぞれの人がそれぞれの中で答えを見つけたことが示されるんです。
また、スティーブンユニバースでは、物事を解決する為の手段は常に”お互い話し合うこと(Talking each other)”であり、決して戦いでは無いんです。言葉できちんと伝える、相手の話を聞くという基本的なコミュニケーションによって、お互いに歩み寄り、時間をかけて強固な信頼関係を築いていく。そういう過程をすごく丁寧に描いています。
1、2話見ただけでその魅力に気づくことは正直難しいです。僕もYouTubeの無料エピソードではハマれませんでした。ただ、ぼんやりと何話も見ているうちに、その作者の優しい意図に気づいた時には心の底から感動しました。その後はみるみる取り込まれて行き、ブレない明確なメッセージに心を打たれ、気づけば最終話まで一気に見てしまいました。ファイナルシーズン”スティーブン・ユニバース・フューチャー”の最終話では、この愛の物語の終結に涙が止まりませんでした。
この、スティーブン・ユニバースの世界への導入として、ささやかながら下記の記事を用意しました。
もし興味を持ってもらえたなら、是非確認してみてください。
minefage21.hatenablog.com
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(2020年10月5日更新)
シーズン4までのネタバレありで劇伴の歌に注目してまとめた記事を書きましたので、既に日本放送分のシーズン4まで見ている方は、良かったらこちらも読んで頂けると嬉しいです!
(2020年11月7日更新)
最終回までのネタバレありで番組全体を総括するレビューを書きました。読んで頂けると嬉しいです!
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