スティーブン・ユニバースを広めたい!

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スティーブン・ユニバース レビュー (後編) : 少年の自己肯定への旅路

前の記事である前編からの続きになります。

minefage21.hatenablog.com

後編ではシーズン5、そして最終回Change Your Mind(新たな心で)を経て、主人公スティーブンを通して作品が描きたかったものについて、僕の考えを述べさせていきたいと思います。
前記事同様、今回も最終回Change Your Mindまで試聴済みの方を対象に、完全ネタバレで書いておりますので、ご注意下さい!


目次

ティーブン・ユニバースという少年について


本作の主人公スティーブンについて、一度振り返っておきたいと思います。彼は背が低く小太りで、無造作にカットされた生まれつきの黒い巻毛で、毎日同じ格好 ――赤いTシャツとケミカルウォッシュのジーンズ、赤いサンダル――を着ています。食べることが大好きで、毎日近所のドーナツ屋やポテト屋でご飯を買っています。音楽が大好きでウクレレをいつも持ち歩いています。8歳から10歳くらい(小学校低学年~中学年)に見えますが、実は14歳です。

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引用 ジェム を見せるスティーブン "第1話 お腹のジェム" TM & 2020 Cartoon Network


彼の両親は、少し変わっています。父親・グレッグは元ミュージシャン志望で、今はスティーブンの住む街・ビーチシティでただ一軒の洗車場をやっています。母親ローズ・クォーツはジェムと呼ばれる宇宙人で、スティーブンを産んだ後、彼のジェムとなり、消えてしまったそうです。彼は宇宙人と人間のハーフなのです。実際、彼のお腹には母親のジェム(宝石)が埋め込まれています。

成長できない子供


この物語は、親と子の物語である以上に、子供の物語です。親代わりである3人のジェムは、彼女達が愛していたローズ・クォーツが遺したスティーブンのことを深く愛し、健やかに育って欲しいとの一心で彼を育てています。手に入るもので彼が求めるものは全て与え(生産停止になったお気に入りのアイス;クッキーキャット、中古のゲーム機、テレビ、ボードゲームスマホ、etc. )、危険を避けてあげ、彼が間違った行いをしない限り、肯定的に受け止めてあげます。

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引用 テレビゲームをするスティーブン "第19話 ローズの部屋"より TM & 2020 Cartoon Network


しかし同時に、彼女達ジェムという宇宙人は、既に成熟した状態で誕生し、成長することもない存在の為、人間の子供との接し方は完全に手探りの状態でもあります。


ティーブンの人間の友達、コニーが登場してから、2人の会話の中で、スティーブンがごく平均的な人間の子供とはかなり異なった生活をしていることが断片的に明らかになっていきます。


例えば彼は学校に行っておらず、そもそも学校の存在すら知らなかったり (”第25話 魔法の鏡”) 、本の読み方を知らず、図書館の存在を知らなかったり、14歳である自分が周囲の14歳の子供と比べて少々幼すぎること(12歳のコニーは彼が自分より年下だと思っていた)を認識していなかったり(”第75話 スティーブンの誕生日”)、などなど。


上記の年齢の描写に関して、コニーと同席していたジェムズの3人はスティーブンの幼さに関して何も疑問に思っていない様子でした。何故なら彼女達にとって”成長しない”ことが当たり前であり、人間は成長するものだと知識では知っているけれど、体感としては知らないからなのでしょう。


ジェムとスティーブンの関係を表す象徴的なエピソードとして、”第13話 最高のバースディパーティ”を挙げたいです。このエピソードでは、ジェムの3人に誕生日がないことを悲しんだスティーブンが、3人の誕生日を決めてパーティをしようよと提案するのですが、誕生日もなければそれを祝う文化もないジェムズの3人、特にパールは誕生日のお祝いという子供じみた人間の慣習を気持ち悪がります。そのパールの子供っぽいという言葉に、スティーブンは自分が子供っぽいんじゃないかと不安になるのです。
そして、スティーブンのジェムが持つ不思議な力により、無意識的に自分の身体を老化させていってしまい、最後は今にも死にそうな老人の姿になってしまいます。そんな哀れなスティーブンの姿を目にしたパール達3人は驚き慌て、こう訴えます。

“元の可愛いスティーブンに戻って!”

その言葉で勇気付けられたスティーブンは魔法の力が解け、元々の可愛い男の子に戻ります。物語は一件落着しますが、ここに重要な示唆が含まれているのです。すなわちティーブンは無意識的・意識的なジェムの力によって、姿を変えることができるということです。

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引用 元に戻ったスティーブンを抱きしめる3人 ”第13話 最高のバースディパーティ”より TM & 2020 Cartoon Network


前述の”第75話 スティーブンの誕生日”ではより明確に、彼が8歳から全く大きくなっていないと紹介されます。成長できない子ども••• なんて暗喩的な表現なんだ! 僕はこの示唆を感じて一気にこの作品に対する興味が増したのを覚えています。それまではちょっと音楽や背景がオシャレな、マヌケな子供が主人公の日常的なドタバタコメディなのかな?って思ってましたが、作者の意図は全く異なるところにあるということに気づかせてくれたのです!

歳不相応に幼いスティーブンは、親代わりである3人との間に無意識の共犯関係にあるのです。――いつまでも可愛いスティーブンでいて欲しい、いたい。ある意味、共依存的な関係だったのです。

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引用 誕生日アルバムには8歳から13歳までずっと同じ姿のスティーブンが写っている"第75話 スティーブンの誕生日" より TM & 2020 Cartoon Network


3人の親の愛はとても深いです。そして、同時にそれは子供にとっては緩やかな抑圧でもあります。親からの無言の期待を、子供は敏感に感じ取ります。親と子の関係しかない子であれば尚更そうではないでしょうか。スティーブンの繊細な気持ちの描写はとてもリアルに感じます。

無意識の期待に応えてしまう優しい子、それがスティーブンなのです。そしてそれが彼の欠点です。

母親との関係 : 不在の母への憧憬と失望


では、スティーブンの実の親であるローズ・クォーツと彼との関係はどうでしょうか。ロマンティックな大恋愛の末に父グレッグと結ばれたローズは、一言で言い表すなら、”Love & Joy” の人です。彼女はスティーブンと直接会話することは一度もありませんが、この物語における彼の自意識の形成に非常に重要な役割を果たしています。少し長くなりますが、お付き合い下さい。


ティーブンが誕生することで存在が消えてしまった母ローズは、自分の運命を知っていた為、彼へのメッセージをビデオに録画して遺していました。(“第35話 ビデオレター”)


彼女が会うことのできない未来の息子スティーブンに、”自分らしく生きることを愛して欲しい”、“あなたは自由で、何にでもなれる”、“何故ならあなたは人間だから”と言い残すシーンは感動的です。彼には何の制約もなく、あるがままに自由に生き、育つことを望みました。自分達が苦しんだ末に手に入れた理想を、彼には苦労せずに手に入れて欲しいと思ったのです。

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引用 母親ローズ・クォーツ "第35話 ビデオレター"より TM & 2020 Cartoon Network


彼女はジェムの社会の王族であるダイヤモンドの一族に属していたにも関わらず、不自由なジェムの社会を憎み、故郷に反逆して戦うことを選びました。自由に生き方を選び、何にでもなれる存在として生きたかったのです。


母親が残した唯一、直接のメッセージは、スティーブンにとっていつも大切な言葉以上の存在です。母親と直接対話することができない彼にとって、その不在を慰めるものであり、自分を認めるのを助けるものでもありました。しかし母親の不在はやはり彼にとっては辛く苦しいものでした。
そして、かつての彼女の存在そのものも、彼を助けるばかりではありませんでした。


母ローズはクリスタルジェムズのリーダーであり、彼女達の大きな精神的支柱でした。3人のジェムズは心から彼女の力を頼りにし、彼女の寛容性を尊敬していました。物語に直接登場しないローズについては、常にジェムズの3人、そして夫である父親グレッグの口を通して、美しい思い出として語られます。彼女は美しく、偉大で、自由でな人だった、と。
ティーブンも自分の母親が立派な人だったという言葉に勇気付けられ、母親のように尊敬される人になりたいと願います。それは彼女達の無言の願いでもあります。


周囲は共同体の中でポッカリ開いた母親ローズの穴を、息子であるスティーブンに埋めて欲しいと願っているのです。

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引用 父グレッグと母ローズの思い出 “第61話 話し合おう”より TM & 2020 Cartoon Network


しかし母ローズには常に敵があり、秘密も存在しました。彼女は故郷から見たら、裏切者です。そして為政者達が愛するピンクダイヤモンドを滅ぼした張本人だと、ヴィランとして登場したアイボール (ガーネットとは別の個体のルビー) が語ります。(”第102話 ふたたび月へ”)またローズは、敵のジェムを完全に殺すことができる兵器を作ったクリスタルジェムズのリーダー・ビスマスと対立し、彼女をバブルの中へ幽閉して何千年も隠してしまいます。しかもそのことを仲間のガーネットやパールからも隠していました。(”第98話 ビスマス
ピンクダイヤモンドとのことも、ビスマスが消えたことも、ジェムズ達はスティーブンには話しません。


故郷の敵達が語る非道な母の所業は、スティーブンに母への疑問を抱かせます。本当にみんなが言うような立派な人なの? “第120話 嵐の部屋”が最もその疑問を表す回です。ローズが残した不思議な部屋の中では、部屋の持ち主(すなわち今はスティーブン)の思い通りに何でも作ることができます。(”第19話 ローズの部屋”
この部屋で彼はローズ本人との対話を求めます。

”みんなが話すママはもういい、本当のママのことが知りたいんだ”

部屋で、スティーブンは他愛もないことから、気になっていた故郷での罪について、そして自分に何を期待するのか、様々なことをローズに尋ねます。
しかし、ご存知のようにこの彼女は幻想なのです。スティーブンの心が作り出した、いわばイマジナリーフレンドに過ぎません。彼が求める答えを得ることはできません。


ローズの不在に苦しんでいるのは、スティーブンだけではありません。彼以上に、ジェムズの3人それぞれにとって重荷となっています。ガーネットはリーダーの重荷として、パールは愛する人を失った悲しみで、アメジストは自分を認めてくれる人の不在として。彼女達は弱みを見せないようにしていますが、ティーブンは、彼女達の痛みをぼんやりと認識しています。


故郷の敵たちは彼のことをローズ・クォーツ本人が変身した存在だと思っています。家族であるパールでさえ、時々そう思っているようです。
彼女達には「全く別のものに変わる」ことはなく、生殖活動によって子供ができるわけでもなく、またほとんど永遠に生きる為、彼のことをそう思うのは悪意からではなく、ごく自然です。しかし、その考えに常に晒された彼は、自分は出来の悪い、不完全なローズ・クォーツだという考えを抱き始めます。母のようになるという思いが、次第に呪縛になっていくのです。


そして、”第146話 パールの秘密 (A Single Pale Rose)”で明かされたように、彼女の正体はピンクダイヤモンドでした。立派な母親だと周りから言われ、彼にとって拠り所でも呪縛でもあった母親は、実は革命のリーダーでも自由の為に戦った戦士でも何でもなく、あるいは戦争の為に政敵の命を絶つような冷酷な人物でもありませんでした。


ただ窮屈な王宮と家族の抑圧から逃れたかった、良い奴でも悪い奴でもない、”普通の人”だったのです。
そして彼女の願いの為に沢山の人が巻き込まれて命を落としました。

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引用 母ローズの正体はピンクダイヤモンド ”第146話 パールの秘密 (A Single Pale Rose)” TM & 2020 Cartoon Network


“ローズのような”存在になることを期待された彼でしたが、”ローズのような存在”は存在しませんでした。少なくともローズ自身でありませんでした。


シリーズファイナルを迎えて、今やスティーブンの中に頼りになる母の幻想は存在せず、自分はママの不出来な生まれ変わりなのではないかという無意識の恐れ、そして崩壊してしまったママの幻想の代わりに新しい理想像を努めなければという使命感に囚われます。(“第151話 再結成 (Reunited)””第154話 記憶 (Familiar)"の劇中歌で彼が歌っています)


もう彼には痛いほど分かっています。親代わりであった3人のジェム達が本当は弱い存在であること、彼女達は自分のために頑張ってくれているから、自分もそれ以上に彼女達を支えなければならないということを。

ホワイトダイヤモンドとの対決 : 自己否定との戦い


さて、いよいよ最終回 Change Your Mind(新たな心で)にて描かれたテーマへと話を移したいと思います。物語終盤のホワイトダイヤモンドとの対決は、ティーブンの内なる言葉との対話のメタファーそのものです。自分自身との戦いが描かれるのです。スティーブン・ユニバースは最後までスティーブン・ユニバースのテーマを貫くのです!

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引用 ホワイトダイヤモンド ”最終回 Change Your Mind”より TM & 2020 Cartoon Network


ホワイトダイヤモンドはスティーブンとクリスタルジェムズの3人の関係について、自分より劣った者、弱い者、不完全な者と過ごすことで自己承認をしているだけではないか? と問いかけます。もちろんスティーブンは違う! と考えます。しかし本当にそうなのでしょうか―― 何度も彼女達の精神的危機を救ってきたスティーブンは、もはや無垢な子供ではない。今や自覚的に彼女達を支えています。ある意味では彼女達よりも精神的に成熟してしまっています。そして、母親ローズ = ピンクは、結局のところクリスタルジェムズよりも遥かに高貴な存在であり、例えばパールはピンクの宮女に過ぎなかったのです。彼女にとって都合の良い存在ではなかったと本当に言えるのでしょうか ――
”少なくともママはそうだったかも知れないけど” 彼は考えます。“僕は違う”

しかし彼は、やはり自分が母親とは異なる一個の人間であるということに、心の底から確信を得られていないのです。ファンタジー的な設定として、彼の身体に母のジェムがあること、そして母の欠点は自分の欠点と似通っていること。
何より、彼が自信を持てない1番の悩み、彼は何の為に生まれてきたのか? ママのようになりたいと願い、みんなから期待され、ママのように行動してきた。それが生まれた、そして生きる目的なのか? 自分はママの生き方をトレースするのか?

ホワイトは母親の欠点を指摘し、問いかけます。

“その力で姿を変えて顔を隠し、全て周りのせいにして、哀れな友達だけじゃなく、自分自身さえも欺くつもりなのね”

ティーブンは自分はママじゃないと否定しますが、母親の人生を歩んでいる自分は、本当にそれを否定できるのか、不安を抱えたままでいます。


ホワイトダイヤモンドは彼のジェムに指をかけ、ジェムと彼の肉体とを切り離します。すなわち、肉体=彼そのもの、ジェム=彼の内面です。ここから非常に象徴的な場面が始まります。

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引用 ジェムを抜き取られるスティーブン ”最終回 Change Your Mind”より TM & ©2020 Cartoon Network

コニー : スティーブンの鏡


ティーブンの同世代の友達、コニーは、同じ子供の視点から彼を見ています。彼女の目を通して、スティーブンの生きている環境が明らかになっていくのは前述の通りです。家族とスティーブンにとっては当たり前過ぎて話題にもならず、疑問にも思わないことも、彼女にとっては少し奇妙に写ります。


前述の”第75話 スティーブンの誕生日”で、スティーブンが成長しない可能性を告げられた彼女はショックを受けます。そしてその様子を偶然見てしまったスティーブンは、ジェムの変身能力を使って(今の彼が思う)14歳の姿に”変身”して、コニーに見栄を張り、そして安心させようとします。家族の為に8歳の子供で居続けた彼は、ガールフレンドの為に14歳の姿になります。しかし8歳の子供が突然ティーンエイジャーになることは当然できません。彼のジェムの力が暴走してしまい、赤ちゃんに戻ってしまいます。
赤ちゃんに戻ったスティーブンをどう扱えば良いか分からず動揺するみんなの中で、コニーは彼に語りかけます。

“大きくならなくても良い。今のスティーブンで良いんだよ。私はそれで大丈夫だよ”

ティーブンは彼女の言葉に安心して、翌日元の姿に戻ります。声をかけられた直後ではなく、翌日という描写がポイントだと思います。彼女が認めてくれたから、ではなく、彼自身で自己肯定できた、という描写と感じました。理想像ではなくあるがままの彼を、直接言葉で肯定してくれたからこそ、彼の自己肯定を助けたのでしょう。

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引用 コニーとスティーブン ”第75話 スティーブンの誕生日”より TM & ©2020 Cartoon Network


彼女はスティーブンの秘密主義を許しません。辛いことでも全て話して共有して欲しいと訴えます。(“第53話 話せない理由””第133話 市長の責任 (Dewey Wins)")そしてスティーブンがあるがままであること、ただの子供であることを受け入れ、認めます。彼は彼女の優しさを分かっているからこそ、最終的には彼女に全て打ち明けます。


物語の最終盤、ジェムと切り離されたスティーブンは、自分の足で歩けないほど弱ってしまいます。対して、ジェム(強い内面)は抑えていた自己主張を始めます。ピンク(母親)は死んだ、自分は母親じゃない! と叫び、周囲に攻撃します。家族 (ジェムズのみんな) はホワイトダイヤモンドと同化して佇むだけです。そこで彼を抱え上げ、抑えていた内面へ導くのはコニーなのです。

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引用 コニーからピンクのスティーブンへ託される ”最終回 Change Your Mind”より TM & ©2020 Cartoon Network


最後、象徴的な場面でスティーブンの自己肯定を助けるのは、ジェムズのみんな=親ではなく、彼と何でも話し合える同世代の友達であるコニーであるという事は、とても自然なことだと感じました。

この場面と続く一連のシーンは、”美女と野獣”などのディズニー作品で有名な名アニメーター ジェームズ・バクスター氏がアニメーションを担当しています。スティーブンが本当に長い間ずっと悩んできたことが明らかになり、そして解決していく姿が、あまりにもエモーショナルに表現されていて涙が止まりませんでした…。

終わりに Change Your Mind


この物語は家族の物語であり、それ以上に子供の物語です。家族や周囲の人との関わりの中で、子供が何を思い、何を感じ、何を願い、生きていくのか。そして幼い彼にとって生きるということがすなわち成長するということであること、それを驚くべき丁寧な描写の積み重ねで描き出します。僕個人はこれまで結構沢山の映画や小説を読んできましたが、ここまで緻密に、かつ一貫してテーマを描き切った作品は、ちょっと他に思いつかないくらいです。(映画 ”6歳の僕が大人になるまで” [リチャード・リンクレーター監督、2014年、 原題Boy Hood ] は少し似ています)僕が本当に感動したのは、最後の最後に、彼が自己肯定の末、家族の中で一個人としての自分を発見したことです。

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引用 スティーブン、ガーネット、アメジスト、パール ”最終回 Change Your Mind”より TM & ©2020 Cartoon Network


ティーブンが家族であるジェムズの3人に、自分の気持ちとして歌を歌う場面で物語はエンディングを迎えます。この歌”Change Your Mind”の一部を引用してこのレビューを締めたいと思います。

I don’t need you to respect me, I respect me.
I don’t need you to love me, I love me.
But I want you to know you could know me,
If you change your mi-i-i-i-i-i-ind,
If you change your mi-i-i-i-i-i-ind,
If you change your mi-i-i-i-i-i-ind,
Change your mi-i-i-i-i-i-ind.
僕を尊敬しなくて良い、自分でできるから
僕を愛さなくて良い、自分でできるから
でもどうか僕が僕だと知って欲しい
考えを変えてくれるなら•••