スティーブン・ユニバースを広めたい!

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名曲で振り返るシーズン5 スティーブン・ユニバース

本日、dTV内の海外アニメ専門Ch. ブーメランで朝4:00〜24時間 スティーブン・ユニバース シーズン5 全話を再放送しているそうです。2週間見逃し配信もあるので、12/6(日) 12:00~ の映画版の前に、まだ見ていない方・もう一度見ておきたい方はぜひ!
さて今回はネタバレありです。最終回まで視聴済みの方向けですが、過去記事でご紹介できなかったシーズン5の曲をご紹介し、シリーズの後半を振り返ります。

↓視聴方法、放送予定
minefage21.hatenablog.com
minefage21.hatenablog.com
↓シーズン1−4までの曲紹介
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引用 Can't Go Back より TM & (c) 2020 cartoon network

セイディの決意 : G-G-G-Ghost

第142話 スターへの道 ("The Big Show")

シーズン5ではセイディが長年勤めたドーナツ屋ビッグドーナッツを辞め、街の仲間とアマチュアのバンド活動をすることを決意します。結構衝撃的な展開でした。ところでセイディって何歳なんですかね? なんとなく、成人してるのかと思ってましたけど、ティーンエイジャーかもしれないし。いずれにせよ朝から晩までドーナツ屋にいたからバイトというより社員なんでしょうね。ラースも。
このエピソードは母との間で少し問題を抱えるセイディが、ライブの観客の中に母の姿を見て、言いたくても言えない自分の想いを歌うことで母に対して訴えたものの、見間違えでした! っていう話。そこで思いの丈をぶつける曲がこの歌です。セイディは母を嫌って、干渉して欲しくないと思っているけれど、同時に認めて欲しいとも思ってて、というのをちょっとした失敗と母に対する無自覚の期待として表現している名エピソードです。スティーブン・ユニバースは本当、母と子の関係—それも子から見た母という関係を描いてますよね。母から見た子は結局可愛いものだけど、子から見た母に対する思いは、本当複雑で繊細ですよね。その立場の違いをハッキリ描写しているところが凄くいい。セイディ以外でもオニオンと母、コニーと母の関係を描いていますね。

I used to be sick, sick and tired
Delirious, dizzy, terrified
But I'm suddenly up and out of bed
You'd never believe I was almost-
Why can't you see me?
私はいつも病気で、病気で疲れてた
うわ言を言って、めまいがして、おびえてた
でも私は突然起きてベッドから出たの
あなたは信じられなかったでしょうね 私は殆ど--
どうして私が見えないの?

ラピスの変化 : That Distant Shore

第145話 地球への思い ("Can't Go Back")

シーズン5ではついにラピスの内面に、ちょっとだけ踏み込みました。言葉は悪いけどメンヘラちゃんキャラという立場を超えることはなかったラピスが、一体どうメンヘラちゃんなのか、彼女の口を通して、少しだけ心境が語られます。と言っても彼女自身も結局のところあまり分かってないところが、何だか共感を誘います。気分の落ち込みに理由なんてない。ダイヤモンドが地球に来ると聞いて恐れ慄き、友達も置いて逃げるように地球を去ったラピスが、でも地球や友達のことが気掛かりになり、月に戻ってこっそり地球のみんなのことを覗き見ている。彼女が信頼している数少ない友人であるスティーブンにその秘密を話し、自分の心境を歌うのがこの歌です。
あれほど地球を嫌っていたラピスが、変化を恐れ、殻に閉じこもりがちだった彼女が、ペリドットと納屋で呑気に暮らすうちに、地球の四季の移り変わりや朝日や夕暮れの変化を愛するようになっていた、そんな想いをやっぱり皆には伝えることができずに、ひっそりとスティーブンにだけ歌って聞かせる。”I— know!” のところが泣けます。

It all became so lovely:
Those bluest skies above me,
Those funny feelings I had never felt before I met you.
I thought I'd stay a while,
I tried to learn to smile.
So many colors I had never even known.
Maybe I'll find myself sitting on that distant shore,
Maybe I'm not alone.

とても好きになってた
頭上の深い青色の空のこと
この変な気持ち あなたと会うまで知らなかった
もう少しここにいようか
笑顔になってみようか
初めて知ったこんなに沢山の色
たぶん 遠い海岸に座っている私は
たぶん 孤独じゃない

ガーネットの結婚式 : For Just One Day Let's Only Think about (Love)

第151-152話 再結成 ("Reunited")

久々の本格的なミュージカルパートはシーズン5のベストアクトですね。レベッカ・シュガー得意の、冒頭の部分など少しダウナーなコード展開が僕は好きですが、全体で見ると明るく爽やかな曲への転調も良いですね。エピソードとしてはとうとう地球にダイヤモンドがやってきて、みんなで戦うぞ、オー! って感じの単純な話なんですが、いきなりスティーブンが夢の中でジェムのクラスターと対話することになって、寝つこうとするスティーブンをみんなで見守る場面がシュール。こんな風に、殺伐としたエピソードではなく、全編に漂うお祭り感が可愛らしくて素敵なエピソードです。

There's an awful lot of awful things we could be thinking of~
But for just one day, let's only think about...
Just one day, let's only think about...
Just one day, let's only think about...
Loooooooooove!~
恐ろしいこと 辛いことについても考えられたよ
でも今日1日だけは 1つのことだけ考えよう•••
でも今日1日だけは•••
でも今日1日だけは•••
愛のことだけ考えよう

ピンク=母への共感 : Familiar

第154話 記憶 ("Familiar")

ダイヤモンドを説得する為にジェムの故郷の星「ホームワールド」に来たスティーブンと仲間達のはずが、”ピンクダイヤモンドが故郷に帰ってきた”という扱いにされてしまい、ホワイトダイヤモンドとは会話の機会も与えられない。イエローダイヤモンドやブルーダイヤモンドからも間抜けなピンクが戻ってきて嬉しいよ、と言う風にあしらわれ、釈然としないスティーブンがピンクダイヤモンドの宮殿で1人歌います。”この感じ、覚えてる”と。
作中、そしてシーズン後半はあまり本心を明かさないスティーブンが、かつてのジェムズの中での自分の扱いとピンクダイヤモンドと他の年長のダイヤモンドとの関係を重ね合わせてピンク・ダイヤモンド = 母親の不満に共感する様子をセンチメンタルに歌った名曲です。スティーブン役のザック・カリソン(Zach Callison)は声が本当に良い!

I bet she drove them crazy all the time.
(Crazy all the time)
They love her, but they're leaving her behind.
With more important places they should be...
(Places they should be)
Than hanging out with someone just like me -- !
きっと彼女もみんなを いつも困らせていた
(いつも困らせていた)
みんなは彼女が大好きで でも置いてきぼりにした
もっと重要な用事をするために
(するために)
誰かと過ごすよりも –まるで僕みたい

もう戦わなくていい : We Are The Crystal Gems (Change Your Mind Version)

第157-160話 新たな心で ("Change Your Mind")

最終回で再びスティーブンが主題歌We Are The Crystal Gems を歌うこのシーケンスは感動ものですよね。モンスター化していたジェム達がダイヤモンドにより救われる様子がモンタージュで演出されており、多くは語らないけれど涙ぐむパールやガーネット、ジャスパーの肩に手を置くアメジストの様子に、ここに至るまでの彼女達の思いを感じられます。ここでは声優のザック・カリソンもあまり子供っぽい発声をしていなくて、ちょっと頼もしい感じに歌っているのが従来の主題歌と異なります。スティーブンの成長を感じられる結果になっているのも良いですね。

If you're not, then, let's not fight, cause,
We, already won!~
もう戦う必要ない
僕らは勝ったんだ

エンディング : Love Like You (Reprise)

シーズン5もこれまでと同じように”Love Like You”がエンディング曲として使われていますが、演出が実に上手くて感動させられます。第151-152話 再結成 ("Reunited")の前のエピソードまでは不穏でミステリアスな曲が用いられているのですが、”Reunited”の最後、ダイヤモンドと和解してスティーブンが目を覚ます、緊張の糸が切れるエンディングで、間髪入れずにお馴染みの"Love Like You"が流れる、これまでの曲は壮大なイントロだったことが分かるシーンです。(本国版の話ですが)