怪奇ゾーングラビティーフォールズ (Gravity Falls) : スティーブン・ユニバース好きな人に薦めたいカートゥーン(3)

スティーブン・ユニバースを見てカートゥーンに興味が湧いた方、カートゥーンって言っても幅広すぎるので、いわゆる道しるべとして、テイストの似た作品をオススメさせていただきます。
今回は第3弾として、少年少女の成長をテーマにした、スティーブンユニバースと似た雰囲気の名作
”怪奇ゾーングラビティフォールズ(Gravity Falls)”をご紹介します!

作品紹介、オススメポイント、視聴方法など載せています。

スティーブン・ユニバースのシーズン5の続きがリリースされる前に触れてみるのも良いと思いますよ!

作品紹介
あらすじ :
解説
オススメエピソード
視聴方法

作品紹介

期間 2012 - 2016
放送局ディズニーチャンネル
監督アレックス・ハーシュ (Alex Hirsch)

f:id:minefage21:20200827183508j:plain — 引用: グラビティフォールズタイトル (c) Disney

あらすじ :

“ディッパーとメイベルは、12歳になる双子の姉弟。理論家のディッパーは常に悪巧みを考えているタイプなのに対し、メイベルの方は天真爛漫で笑顔の絶えないロマンチスト。そんな二人が夏休みをスタン叔父さんのもとで過ごすことになるが、このスタン叔父さんの正体は実は詐欺師。地元グラビティ・フォールズという静かな町を訪れる観光客からお金をだまし取っていたのだ！”
(公式HPより)
怪奇ゾーングラビティフォールズ｜ディズニー・チャンネル｜ディズニー

解説

この作品は12歳の双子のきょうだいが田舎で過ごす一夏の物語です。日本人でもなんとなくノスタルジーを感じる古くさいアメリカの保守的な田舎町を舞台に、町外れに住む厄介者で怪しげな叔父さん家に居候した2人が怪奇現象に遭遇しながら街の秘密を探っていく、ジュブナイルものです。80年代の映画"グーニーズ(1985)"やバック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)、スティーブンキングの"スタンドバイミー(1986)"のようなSF・ホラーと青春モノを掛け合わせた明るい作風の作品を連想して頂くのが良いと思います。
シーズン2で完結しているので物語は綺麗に纏まっています。話は田舎町グラビティフォールズの謎を軸に、独特の雰囲気で進んでいきます。公式の予告動画を貼っておきます。

その中でもテーマというか、魅力の中心を占めるのは主人公や街の人々の丁寧な描き方ですね。

f:id:minefage21:20200827184209j:plain — 引用: 左からスース、ディッパー、スタン、メイベル、ウェンディ (c) Disney

とにかく子供っぽいメイベル（ステレオタイプに歯の矯正をしている）が愛らしく笑えるし、叔父さんの店で働くお祖母ちゃんっ子の兄ちゃんスースの可笑しさ哀しさも、ディッパーが片思いするイケてる赤毛のお姉さんウェンディの彼氏や仲間のダサさも、グラビティーフォールズの人々の田舎っぽさも、スタン叔父さんの微妙な人となりも、子供の視点から純粋に楽しい毎日、楽しい人々として描かれます。

f:id:minefage21:20200827184329p:plain — 引用: 明るい性格の双子の姉メイベルはセーターに拘りがある (c)Disney

f:id:minefage21:20200827185558p:plain — 引用: スース(右から2番目)はこう見えて20代 (c) Disney

f:id:minefage21:20200827184537j:plain — 引用: 双子の弟ディッパーは赤毛のウェンディに憧れているが、ウェンディにはダサい彼氏が••• (c) Disney

f:id:minefage21:20200827185620p:plain — 引用: 双子の弟ディッパーは赤毛のウェンディに憧れているが、ウェンディにはダサい彼氏が••• (c) Disney

ある意味ではカートゥーンらしく戯画的に個性のあるキャラクター達ですが、そこにも人生があり、それぞれの人生の中で少しづつ成長が描かれます。それは同時に変化していくってことでもあり、そして、そこにはいつかはそう---こういう日々が楽しいばかりではなくなるという、一抹の寂しさすら感じられます。あくまで一夏の出来事であり、退屈な都会での日常からの逃避であり、また12歳という大人と子供の中間にある複雑な時期は、あっという間に過ぎゆくということが掛けられているんです。

どことなく世界観やテーマが似てるので、スティーブンユニバースが好きな方は、ぜひ見て欲しい作品です。

監督のアレックス・ハーシュが最終回を前に語ったインタビューです

qetic.jp

テレビ番組を作る中で一番重要なことは、キャラクターのパーソナリティだと思う。ディッパーとメイベルは僕と僕の双子の姉に基づいているから、彼らが互いのことを大切に思っているし、いい友であり仲良しなんだ、と視聴者に思ってほしいんだ。その意味で僕が一番こだわったのは、キャラクターたちが互いのことを大好きだってことを伝わるようにした点だね。それがこのシリーズの根底にあることが伝わるように心掛けたんだよ。

最近のカートゥーンのクリエイターは結構主人公に自分を投影する人が多い気がしますが、監督は双子で、姉がメイベルのモデルだったんですね。パワフルそうなお姉さんですね•••!

最後に、本作の世界観やキャラクターが気に入った人にはもしかしたら、同じディズニーであり、カートゥーンネットワークを意識して制作したようなハイテンションなシリーズ”悪魔バスタースターバタフライ（Star vs. the Forces of Evil)” もオススメかもしれません。魔法使いの世界から留学（?）してきたスターの天真爛漫さ、間抜けさはメイベルのキャラに通じるところがありますよ。